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2024年10月の記事

2024年10月23日 (水)

紫金山アトラス彗星 ~日常の中の8万年~

またまた紫金山アトラス彗星(C/2023 A3)の話です。

タイトルにある8万年

8万年の真意はさておき、8万年ごとにやって来るならば8万年前にもこの彗星はやって来てたはず(という仮説)・笑
我が茅野市”も”誇る縄文時代に比べて随分と太古ですが、この時代の人類は何をしていたでしょう?

ウィキペディアで調べるとざっとこんな感じです。
10万年前…人間の祖となるホモサピエンスがアフリカ大陸から世界に向かって旅に出る。
7万年前…ホモサピエンスが初めて服を着る!←革新

アフリカ大陸から足を踏み出した人にとっては小さな一歩であったけど、
服を着るということを知った人類にとっては偉大な一歩
(どこかで聞いたセリフ)

を遂げていた時代なんですね。

この彗星は、そんな人類の激動の時代を宇宙から見ていたのかもしれません(生き物じゃないけど)。

だってホモサピエンスさんが一歩を踏み出さないと、今の私だっていないかもしれないしパンツだって履いてないかもしれない・笑
※こじつけ感満載

さて、革新(?)と言えば…
SNSで今回の彗星騒動を見ていると、カメラ手持ちとかスマホで撮っている人がいました。
私は『ああ、そういう新しい時代なんだなぁ~』(好意的に)と思いました。
一方で古いデジカメと重い望遠レンズを赤道儀にセットして、足腰が痛いと言いながらうんこ座りで極軸望遠鏡を覗いている私。
化石人間ですなぁ~

と8万年の話は一応ここまで。
今の時代の話になります。

彗星は暗くなっているようでしたが、晴れれば撮りたくなるのもまた人情。
”まだ見ぬ地元の星空風景写真家”の私としては星景風で撮りたかったので機会を伺っていました。
せっかく地元を標榜しているのだから、絶景もいいけど日常な非絶景な風景と絡められたらなぁ~と。
私にとって日常の最たるはベランダから毎日眺める風景です。
なので、いつものプライベート撮影地で狙ってみました。
※実は外出するのが面倒くさいというだけの話なんですが…

日常の中の8万年(?)
20241020_c2023a3__1
今回は加算平均合成をしたので、それで生じる風景のズレはマスクして空と地上を合成させています。
ちょっとインチキっぽいですが、同じ撮像からの生成なのでまぁいいでしょう~・笑
生成と書けばAIでも使ったか?と、いかにもな雰囲気はありますがフォトショでちまちまと…
これまた化石人間なのです。

日曜日の19:30過ぎごろの諏訪地方のある場所の風景と彗星です。
明るいところは住宅地だったり商工業地だったり高速道路だったりするわけです。
家族団らんだったり(ボッチだったり)で夕飯時でしょうか?
旅路を急ぐ高速道路の光跡。
そんな日常風景なのだけど、頭上には8万年(の大彗星)が輝いている…
なんか風情ありますね~(私だけ感じてる?笑)

あまり過度なレタッチはしてないので、例えば最寄りの迷光によるゴーストはそのままにしてあります。
こういう光害(?)の影響との組み合わせなんてのも、今風な街中風景の要素じゃないかなって思いました。
(ええ、消し方知らないだけですが)


本当は裏山の公園でも類似の写真が撮れることはロケハン済みだったのですが、やはり翌日の勤務のことを考えれば近征もできません。
何より8万年も大切ですが、1000年前の紫式部の話がこの後20時に迫っています。
さっさと撮ってさっさと撤収した次第です。
これが現代人の忙しさってやつですかね~・笑
トホホ…



撮影データ
カメラ:EOS X9(HKIR+HEUIBⅡフィルター)
レンズ:シグマ50-100mm F1.8 DC HSM | Art 016
設定:   焦点72㎜、f3.2、ISO1600、SS8秒×10枚
処理:   camera raw、フォトショップ
撮影日時:2024年10月20日 19:50分頃
その他:空を10枚加算平均合成、地上を比較名合成、レタッチでマスク合成

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2024年10月14日 (月)

紫金山アトラス彗星 you gotta get!?いいえ…夕方です

SNS上でも大盛り上がりを見せた紫金山アトラス彗星(C/2023 A3)でした。
前回は朝方で普通の彗星だなぁ~という感想で話を〆た記憶があります。
増光もマイナス等級と言う話はどこへやら…
と、あまり期待せずに夕方ラウンドになった三連休。

初日はまだ地平高度も低くて探しにくかったです。
尚且つ彗星がやってくるであろう場所にだけ雲が漂い撃沈でした。
そして2日目となる10月13日の夕方のこと。

私、度肝を抜かれました!

ちなみにサブタイトルとしたyou gotta get
正しい英語か知りませんが、一応グーグルで訳すと『君は手に入れなければならない』って感じですが…
わたくし的には ゆうがたget!夕方で手に入れたよ!)という趣旨を絡めています。
ちょっと分かりにくいですが、そう言うことです、あしからず…笑
尚且つテレビ信州の夕方情報番組名のパクリです、あしからず…笑

さて、当日は待ってましたとばかり雲は無く。
しかし期待値も上がらずに、せっかく春先にロケハンした裏山へも近征に出掛けることもなく。
せっかくSNS天文仲間が近所まで遠征に来ていたというのに、私は早くから酒呑んでからベランダでグダグダしてました。
夕飯が今季初の秋刀魚だったので撮影前に早くも一杯ひっかけてました・笑

で、その時間でベランダに待機。
先ずはカメラ液晶で探してみると、程なくして見つかりました。
しかも尾もしっかりと見えてるじゃないですか!
『これはデカい!』と大声で妻を呼び込みます。
二人で暫く、双眼鏡だったり液晶画面で彗星観望をしていました。
そう、私は感動を共有したい愛妻家なんです・笑

夜の帳も降りてくると、肉眼でも尾を引いているのが分かりました。
生彗星も観たいし写真も撮りたい。
隣の妻をほったらかしにして、双眼鏡と眼とカメラの間を行ったり来たりで興奮状態・笑

アドレナリン出まくり、酔いも覚めてしまいました。
そんな忙しい中でシャッターを押した中の一枚がこちらです。

タッチダウン!紫金山アトラス彗星
20241013__4
どんどん沈んでいくその様子を見ながら、これくらいのギリなタイミングを見測りました。
沈んだ後もしばらくは尾は見えていました。
焦点距離はAPS-Cで200㎜レンズでレタッチも弱めですが、全容はおそらく収まり切れていないと思います。
街中でこんな感じでしたので、標高を稼ぐとか光害に邪魔されない場所だったらきっと凄かったことでしょう!
事実、SNS上ではそういう場所で捕らえたと思われる格好いい姿が沢山溢れていました。

最初から殆ど期待していなかったので、私はいまいちモチベが上がらなかった今彗星でした。
過去の経験からも、そんな小さな奴は捕ってもつまらないだろうと広角レンズでの星景の準備はせず、近征もしませんでした
”地元のまだ見ぬ星空風景写真家”としても『きっと映えない』だろうと予測。
これが大誤算であり、私は大失態を犯してしまった訳です・笑

ある人が、ヘールボップ彗星並みの大彗星だと評しているのを読みました。
私はその彗星の後から星の写真を始めたのでそれを見たことはありません。
が、低空・薄明・光害・平地・月光の中で肉眼でも尾がしっかり見えていたことを踏まえると、今回も大彗星の一つだったのかもしれませんね。

何はともあれ、いいものが見れました。
次に期待が高まるのはハレー彗星の回帰ですね!
多くの皆さんとはあの世から見物しましょう!…えっ?笑

ネタですので

【撮影データ】
カメラ:EOS X9(HKIR+HEUIBⅡフィルター)
レンズ:Asker ACL200
設定   :f4 / ISO6400 / SS2.5秒(1枚撮り)
レタッチ:フォトショップ2024
撮影日時:2024年10月13日 18:20頃

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2024年10月 3日 (木)

紫金山アトラス彗星と山小屋と大天狗

部屋とワイシャツと私みたいな…笑

またまた紫金山アトラス彗星(C/2023 A3)に挑戦です。
前回の記事を含めて3回の撮影機会に恵まれました。
いずれも自宅ベランダからの撮影で、今日の写真は3回目のものです。

標高の高いところで撮影された手練れたちの各作品。
広角レンズで、街灯りを従えて朝焼けの中で堂々と尾が長くて見栄えするような形ですね。
私は市街地からなので、何だか地味めな彗星でした…笑


今回は八ヶ岳は赤岳直下にある、赤岳展望荘の小屋灯りと併せてみました。
初回撮影時にこれと併せられたらいいなぁと思いまして。
画角の関係でそれは出来なかったですが、出現位置が日に日に東に移っているのか今回は同写野に収まりました。
しかも昇ってきた場所がなかなか面白い場所じゃないかな~、と思いました。

20241002__2
相変わらず前景は真っ黒なシルエットです。
阿弥陀岳(ここからだと赤岳は阿弥陀岳の向こう側)の左側に山小屋の灯りが見えるでしょうか?
そして赤岳の南側が少しゴツゴツ、トゲトゲした場所。
あの辺りが赤岳の天狗尾根と言われる場所だと思います(多分)。
いくつかの岩峰がそびえ立っているそうです。
その中の大天狗という岩峰のすぐ脇から彗星が昇ってきました。
ステラナビでこの辺りから出てくるとは知っていましたが、このトンガリから出てくるとは!
ちょっとだけ栄えてる構図かな?
出勤の準備で忙しい時間帯ですが、サボらずにレンズを向けて良かったです・笑


トリミング版
20241002__1
山の稜線の凸凹次第というのは分かりつつ、山小屋より低い場所にいる彗星。
こういう位置関係だと、小屋から彗星を眺める場合はもしかして目線よりも下に見える感じでしょうか?
どうなんでしょ??笑
低空の天体撮影の場合は、標高を稼いだ方が良いというのが何となくわかるような気がしてきました。

天気が暫く悪いので、次回は西に周ったタイミングで勝負ですね。
化けてればいいなぁ~…笑

撮影データ

カメラ:EOS X9(HKIR)+HEUIBⅡフィルター
レンズ:Asker ACL200
設定:f4.0/ISO3200/SS1.3秒(1枚撮り)
レタッチ:camera raw/フォトショップ2024
撮影日2024年10月2日 4:57頃

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